株価が安定しない日々が続いておりますね。
相場が下落する要因は様々で、その時々のトレンドによって異なります。
相場は出し抜けないので、下落をドンピシャで回避するのは至難の技ですが、予め予見・察知する事は出来る筈です。
様々な指標がありますが、今回はボラリティに関して考察してみたい思います。
CBOE Voality Indexとは
CBOE Volality Indexとは、日本語訳で『恐怖指数』のことで、ティッカーはVIXです。
ボラリティとは、株価の上下変動をリスクとして表すパラメータのひとつです。
パラメータを具体的に数値化し、可視化した指数がVIXにあたります。
数値の算出方法は金融工学に基づいており、複雑です。
算出方法の公式については、私には理解出来ませんでしたので詳しく知りたい方はwikipediaをどうぞ。
数値の見方
市場にボラリティが特に蔓延していないと判断される場合、通常数値は10〜20を推移しております。
ところが市場で大きなニュース・動き等があるとボラリティは一転大きくなります。
そうなるとVIXも上昇し、株価が下落する可能性が一気に高まります。
対象としている指標はS&P 500になります。
過去のチャートで確認
過去のチャートから確認してみましょう。
- ローソク足のチャートがS&P 500で、ラインのチャートがVIX
- 2018年2月頃にS&P 500が下落、するとVIXが大きく上昇
- 3月中は相場が乱高下を繰り返していた為、VIXも20付近を乱高下
- 5月に入ってS&P 500の値動きが落ち着きを取り戻すと、VIXも同様の動き
- 5月以降S&P 500が上昇トレンドに転じると、VIXも安定した数値を算出
- つまりボラリティが低くなったと言える
今後の推移については?
では、今後の見通しとして何が推測出来るか考えてみます。
VIXが最近では高い値を付けているので、下落は継続しそうだと思います。
但し、20を超えてきていないので、2018年2月の様な事は起こり難いのでは、と個人的には推測しております。
ですが、懸念材料も有ります。
アメリカの10年国債長期金利が上昇している事や、中国との報復関税合戦が現在進行形である事等です。
世界経済でみた場合、リスクが多すぎます。
VIXを参考指標として、20を超え始めたようであれば警戒するなど、各々で活用されてみては如何でしょうか。