米国会社四季報を眺めていて気になる企業を見つけたので、掘り下げて分析してみたいと思います。
ハイパフォーマンス電気自動車を設計・製造・販売する中国発のベンチャー企業『NIO』です。
日本では販売されていませんので普通に生活していてもまず眼にするプロダクトでは無いでしょう。
公式HPはこちらです。
中国は現在、深圳(Shenzhen)を中心にITベンチャー企業が集結、『アジアのシリコンバレー』とまで揶揄されている程の発展具合です。
NIO以外に多数のメーカーが存在し、その数は把握出来ているだけでも約120メーカー存在すると言われています。
把握出来ているメーカーのサイトをまとめたHPはこちら
尚、NIOは深圳ではなく上海に本社を構えています。
プロダクトは全て電気自動車
NIOが設計・製造・販売するプロダクトは現在全て電気自動車(EV)です。
プロダクトの中でも、驚きのパフォーマンスを発揮している車種が『EP9』です。
NIO EP9 Electric Supercar Breaks Nurburgring Lap Record - Full Onboard - 06:45:90
Nurburgringを06:45:90という驚異的な記録を樹立しています。
樹立日時は2017年5月12日なので、約2年前でこのクオリティです。
素晴らくて、私も見入ってしまいました。
それまでは、Radical SR8 LMが記録した6分48秒が最速でしたので、記録を塗り替えた事になります。
しかもEV車で…
尚、現在のトップ記録は『Lamborghini Aventador SVJ』で、6分44秒97が市販車の中では世界最速です。
プロダクトの詳細
NIOの販売するプロダクトは、全て電気自動車(EV)です。
他にも、車両充電ソリューションのプロダクト提供も手掛け、付加価値の提供も目指しています。
【ES6】
スペックは、満充電で510km走行・0-100km/h:4.7秒・544馬力相当と公表されています。
オールアルミニウムボディを採用しブレンボをビルトイン、タイヤはPirelli P-ZEROとハイパフォーマンスカーの様相です。
値段はプレミアムモデルで、498,000元×17円/1元なので=8,466,000と高級車です。
【ES8】
スペックは、満充電で355km走行・0-100km/h:4.4秒・650馬力相当と公表されています。
こちらもオールアルミニウムボディを採用しております。
価格は6人乗車モデルで456,000元×17円/1元=7,752,000円
7人乗車モデルで448,000元×17円/1元=7,616,000円とこちらもES6に続いて高級車です。
【EP9】
先程のYoutubeで観て頂いたムービーの車両です。
市販化予定は現状も目処が立っておりませんが、スペックはハイパーカーの領域です。
4輪全てへモーターを搭載、4 motor generating units(MGUs)というシステム名称です。
現行の市販電気自動車においては1motoが動力発生源につき、モーターから発生した動力元をそれぞれ4輪へ分配します。
EP9の場合、1輪につき1つのモーターが取り付けされているので、加速や応答性が既存の世の中で走行している車とは別次元の話となる訳です。
NIOの企業情報とIR
【会社基本情報】
会社名 | ニオ |
---|---|
英文社名 | NIO Inc. |
ティッカー | NIO |
創業年 | 2014 |
決算月 | 12 |
本社所在地 | Shanghai |
従業員数(人) | 3,774 |
分類セクター | Consumer Goods |
分類産業 | Auto Manufacturers |
市場名 | NYSE |
採用指数 | - |
配当年数 | - |
配当性向(%) | - |
年間配当金額(ドル) | - |
【業績 単位:億ドル】
2016 | 2017 | 2018 | |
---|---|---|---|
売上高(Sales/Reveune) 単位:億ドル | - | - | 0.74285 |
純利益(Net Income) 単位:億ドル | -0.38177 | -0.73758 | -1.46 |
引用元:Market Watch
【EPS推移】
2016 | 2017 | 2018 | |
---|---|---|---|
EPS(Diluted) 単位:ドル | -0.50 | -1.07 | -3.37 |
【キャッシュ・フロー推移】
2017 | 2018 | |
---|---|---|
営業CF(Net Operating Cash Flow) 単位:億ドル | -0.33138 | -0.67691 |
フリーCF(Free Cash Flow) 単位:億ドル | -0.42989 | -0.84173 |
う〜ん、パッとしないどころか業績推移だけでみると赤字ですね…
株価についても下記の通り、下降で推移しています。
プロダクトを見ると魅力的ですが、EV時代が到来すると爆益を生み出す可能性が有るかもしれませんね。
Teslaもそうですが、やはり車作りは難しいところがある様です。
製造物責任も強く要求されますし、スマホの様に『作ってハイおしまい、新型出たら買い替えてね♪』という訳にはいかないんでしょうね。
NIOだけではリスクヘッジ出来ないよ、という方へ
上記の記述から分かる様にプロダクトとしては魅力的ですが、財務健全性についてはとても安定しているとは判断出来ませんね。
調べたところ、マネックス証券で『ウィズダムツリー 中国株ニューエコノミーファンド(CXSE)』というETFが有る様です。
ゼロETFプログラム対象銘柄につき、売買手数料は実質無料とのことです。
興味の有る方は検討してみては如何でしょうか〜