こんにちは、タケヨーです。
今回は、『配当利回りと銘柄の値動きは関係有るのか』について考えていきたいと思います。
配当利回りが高い銘柄って、ボラリティ高くないか?といったフィーリングとして今まで考えてきていましたので、今回検証を試みた次第です。
早速検証していきます。
NYダウ 工業株30種採用銘柄で検証
ご存知の通り、米国株は3,000超の銘柄が市場にて売買されています。
故に全銘柄で検証していては、データ収集だけでいつ完成するか分からないので、今回NYダウ 工業株30種採用銘柄に絞って検証していきます。
先ずは株価推移から確認していきましょう。
今回必要なのは、『配当利回り』と取引値です。
配当利回りが高い=株価の値動きが激しい=ボラリティが高め、という仮説について検証します。
検証にはWSJのAdvanced chartingを用いて検証します。
今回、下記の条件にて検証を試みました。
- 配当利回りの上位3銘柄×下位3銘柄で検証
- 配当利回り上位順にXOM→DOW→CVX
- 配当利回り下位順ではV→AAPL→NKE
- 但し、BAとDISは除外(無配当になってしまった為)
- 期間は1年間分で統一
その結果が、下記の検証結果グラフ一覧です。
- 黄色:AAPL(アップル)
- 青:V(ビザ)
- 紫:NKE(ナイキ)
- オレンジ:CVX(シェブロン)
- 黒:DOW(ダウ・デュポン)
- 緑:XOM(エクソン・モービル)
コロナ禍以前では株価推移にそう大差は有りませんが、コロナ禍以降はかなり乖離が生じた様に感じられます。
このグラフから読み取れることは、
- AAPL・V・NKEとCVX・DOW・XOMでは株価に乖離が生じた
- AAPL・V・NKEは配当利回り下位3銘柄
- 反対にCVX・DOW・XOMは配当利回り上位3銘柄
- どの銘柄もコロナ禍では株価を等しく下げているが、下げ幅について高配当銘柄の方が大きい。
- また、その逆で低配当銘柄の方が回復も早い
原油相場も関係するとは考えますが、ひとつの指標として捉えれば何かしらの参考材料にはなるのではないでしょうか。
相関関数へ落とし込んで考察
冒頭の株価一覧表をベースに相関関数へと落とし込んで検証していきます。
先ず、冒頭の株価一覧表を再度貼付。
上記の一覧表から『縦軸=取引値(株価)』、『横軸=配当利回り』としてグラフ化しました。
MacのNumbersではどうしても各指標と銘柄名を紐付け出来ず、見づらい相関関数となってしまいました。
下記にて補足させて頂きます。
- グラフの横軸右へ進行すると、高配当ということになり、上へ進行すれば株価が高い事を表しています。
- 右の2銘柄がXOMとDOWで、俯瞰して考察するとやはり配当利回り低い=株価は高め傾向にあると考えられます。
- 全体的に見て配当利回り:2.25%〜4.50%辺りがボリュームゾーンといえますね。
- 配当利回りの中央値は3.20%と試算出来ました。
安定を取るか、リスクを承知するか
今回の検証で、NYダウ 30種採用銘柄とはいえ結論を得ることが出来たと感じております。
- 安定を取るのであれば、配当利回り:低を選ぶ
- リスクを承知で配当重視すると、株価のボラリティは上昇する
- 配当利回り:低の銘柄については、コロナ禍からの回復が高の銘柄に比べて早め
- 配当利回り中央値:3.20%付近を狙って購入してみるのも面白い戦略かもしれない
因みに私が保有する銘柄の平均利回りは2.44%です。
株式投資を始めた当初は3%台を目指して買付していましたが、気づいたら2.4%台でした。
3%というのは私の肌感ですが、そこそこにボラリティが高いと感じています。
3.20%を高いと感じるか低いと捉えるかは、個人のポートフォリオにおける方向性によっても変わると考えます。
今回の記事を参考に、ポートフォリオを組む参考材料となれば幸甚です。