こんにちは、タケヨーです。
新型コロナウィルスが大流行しているので、満員電車で通勤するのが嫌な身分です。
今週は長崎・福岡県以南・沖縄・佐賀と九州地区内を飛び回る予定ですので、少々憂鬱ですね。
さて、今回はメルクの株価が何故下落しているのかを考察します。
ガン治療薬で世界的にも売れている『キイトルーダ』を抱える同社は、医療業界でも期待値が大きい筈…
早速考えていきます。
分析へ至った経緯
分析しようと思い立った経緯は、下記のグラフに有ります。
自身のポートフォリオ管理ツールとして、アップル純正のNumbers(WindowsのExcelのようなソフト)を利用しています。
その中の初期テンプレを加工して利用しており、日々の騰落率をグラフで換算して管理しています。
VTIやVOO等のETFを除いて、個別株は今空前の?バブル状態に有ります。
その中であってメルクが1番騰落率が悪く、何故なのか考察してみたくなりました。
決算の影響か?
この時期に下落ということは、決算の影響が第一に考えられました。
先ずはメルクの直近株価変動を見てみましょう。
1/21に$89.97を指していたものが、2/14までに$82.65まで下落してきています。
同社の4Q決算発表は、2/5でした。
その時に$88.36→$85.83へ下落して、現在の水準まで落ちてきています。
こういった下落の仕方は、『アナリスト予想との乖離』による影響が大きいことが定説です。
アナリスト予想と実際の決算報告に乖離はあったのか?見ていきます。
EPS(1株当り利益)が予想を下回ったのか?
まず、4Q単体のEPSは$1.16(Non-GAAP)でした。
それに対してアナリストの予想では1.10〜1.19の間で$1.15というのがコンセンサスの予想筋による味方でした。
結果、期待値との乖離が薄かったということで、1つの売りに対する判断材料となりました。
図の青い横線がメルクの決算値で、薄い水色の四角が予想範囲に該当します。
これをもとに確認すると3Qは大幅に大きく乖離しており、期待値→株価押上の要因となっています。
年間のEPS数値でも見てみましょう。
メルクの決算では$5.19と発表に対して、コンセンサス予想は$5.17。
悪くは有りませんが、マーケットは期待外れ間を否めなかったようです。
売上はどうだったか?
先程のグラフにおける売上バージョンを下記へ転載します。
3Q→4Qへ掛けての売上が伸びなかったこと、ココが最大の要因だと推測します。
4Qの売上がコンセンサス予想の範囲内へ収まったものの、3Qからの成長率は-2.22%と機関投資家としてはどうしても売却せざるを得なかったのでしょう。
売上が悪かったことが、やはり株価が下落した要因だと私は考えます。
光明はあるのか
投資家を唸らせることが出来なかったメルク。
そこに光明はあるのでしょうか?
実務にも眼を向けてみましょう。
新型コロナウィルスが大流行している中であって、コンゴ共和国・ガーナ・ザンビア・ブルンジにおいて、エボラウィルスに対抗する新型ワクチンが承認された、報道されました。
また、同社の看板商品である『キイトルーダ』は前年比+44.5%の売上増加となっています。
各国でも着実に新たに承認も取れており、前立腺ガンへの効果についても検証に入りました。
実務ベースでは確実に進化を伴っていると私は考えております。
また、メルクを保有してみて、改めて製薬銘柄は難しいと感じております。
まず専門的知識の不足・医療という業種柄、実務≠売上へ結びつかない、コンセンサスの期待値が高い、といった観点からどうしても株価が循環する様な銘柄へとなってしまいます。
これは何も同社に限った話ではなく、むしろJNJやPGなんかが普通ではないとも感じておりますね。
CNNの株価予想では$90〜107間で予想しています。
プラス予想が出ているだけありがたいと思って、結論ですが、静観を貫き通るのが最適解でしょう。