こんにちは、タケヨーです。
1月〜2月に掛けて、米国の企業では決算が多く被ります。
私が保有する銘柄の中で、1番早く決算を迎えるのがブラックロック(BLK)です。
決算を控えた状況ですが、その前に同銘柄をおさらいしておこうと思い立ちました。
その前に事前知識として、そもそもブラックロックって何の会社よ?って方は、当ブログの過去記事をご参考下さい。
金融セクターにおいて、世界一のシャドーバンキングであり、資産運用会社としても名高い同社ですが、業績は?直近株価は?2019年度の決算はどう予想されている?などについて、ピックアップしてみたいと思います。
堅調な業績、でも利益は圧縮されていて従来よりも稼げていない
まずはじめに、ブラックロックの業績推移から単刀直入に確認してみましょう。
尚、2019/12と2020/12はあくまで予想値です。
実際にAnnual reportへ掲載された数値は2018/12までです。
売上高・営業利益・税引前当期利益は右肩上がりで成長していますが、当期利益が鈍化していますね。
これらをグラフ化して可視化すると良く分かります。
当期利益が2017/12を頂点に低下してきております。
つまり、単純に以前よりも稼げなくなってきているとも捉えられます。
原因の1つに、銘柄の売買手数料低下・圧縮とも言われております。
以前には日経でも下記も様な記事が報道されていました。
これは何も同社に限った話だけではなく、他の証券会社でも同じ傾向にあります。
フィデリティ証券は手数料ゼロを掲げ大きな話題となりましたし、最近では楽天・SBI等も特定の銘柄忍耐する手数料を撤廃としました。
既存の手数料ビジネスで食い扶持を稼いできた証券会社にとっては、厳しいご時世となりつつありますね。
その他の指標についても検証していく
堅調に売上で推移にも関わらず利益率は低下している状況ですが、その他の投資家にとって意識すべき指標も検証していきましょう。
上記の業績推移で、EPS〜1株当り純資産($)を検証していきます。
先ずはEPSです。
EPSは順調に上昇トレンドで推移していますね。
EPSは右肩上がりした方が良い指標ですので、こちらは良好とも捉えられます。
続いてPERですが、2017年と比較して低下傾向ですね。
逆に捉えれば、2017年の頃よりも割安感が出ているとも言えます。
次に、長期投資家にとっての重要ファクターである配当金についてです。
配当金額は順調に上昇で推移しており、減配の可能性は低そうです。
流石金融系の企業ですね。
ブラックロックの魅力のひとつに配当金の高さが有ります。
ただ、その代わりなんでしょうが単元株価が高かったり、金融系特有のスパイラルな値動きが特徴で、王道の右肩上がりトレンドは形成されづらい点がデメリットです。
最後に、1株当りの純資産($)です。
確実に純資産は増え続けていますが、やはり2017年を機に成長率の鈍化が数値化しています。
では、これらを踏まえて実際に株価へはどう描写されているでしょうか?
意外にもパフォーマンスは良い?
NYダウ(DJIA)とS&P500(SPX)に対して同銘柄を比較してみますと、意外なことに(?)両指標よりもパフォーマンスは良い結果でした。
乱高下し右肩上がりトレンドを形成しづらい同銘柄なので、下回るだろうなと解釈していましたが意外な結果でした。
ただ、52週平均線から導き出す株価は最高値:$515なので、そろそろ最高値圏内といった警戒感は否めません。
同社の年度決算は2020年1月15日
ブラックロックの年度決算は2020年1月15日に公表されます。
堅調な株価推移は米国市場全体の高揚感から来ているものであって、決算数値が悪ければ株価は当然下がります。
また、ブラックロックは2020年の見通しについて次の様にコメントを掲載しています。
We are cautious on U.S. equities amid 2020 election uncertainties. Source:blackrock.com
日本語訳すると、「ブラックロックは2020年の大統領選挙において、確実性に見通しが立てられないことから、米国株式に対して慎重」という意味です。
仮に今回の決算が良かったとしても、以前として余談を許さないリスクは変わりないということですね。
今月〜来月に掛けて企業の決算発表が続きます。
保有銘柄のみならず興味の有る企業の決算はちょくちょく覗いていきたいものです。