アマゾンを利用した事有りますか?
恐らく『無い』と回答される方の方が少ないのではないでしょうか。
拡大し続ける同社のビジネスについて成長の秘訣は何なのか、その成功への対価は株価へ織り込まれているのか、考察していきます。
アマゾンが重点を置く財務指標
アマゾンが重点を置く財務指標は他社と異なります。
他社の場合は財務面とバランスシート、つまり家計簿に当たる収入-支出とその差額(利益)が重要視されます。
私達の様な個人投資家も、健全な財務指標を一つの判断基準として銘柄を買付・売却を検討する事かと思います。
では、アマゾンの場合はどうかと申しますと同社の場合は、キャッシュ・フロー を最重要視しています。
決算発表時の株主総会では、決まってキャッシュ・フローの収支から説明・報告するそうです。
フリーキャッシュ・フローのスライドには『Long Term Goal - Optimize Free Cash Flows』と記載されていました。
意味は、『フリーキャッシュ・フローの最大化が、アマゾンの最終目標、すなわちゴール』といったところでしょうか。
つまりアマゾンを売買検討している際には、財務とバランスシートを検討するのではなく、フリーキャッシュ・フローに重きを置いて検討・判断すべきという事です。
アマゾンの戦略
アマゾンの事業において、儲けの柱になっているのは以下の3つと言われています。
- Amazonプライム
- マーケットプレイス
- AWS
1番めのAmazonプライム(有料会員)に加入すると、様々なメリットを享受出来ます。
なかでも、お急ぎ配達便で2日以内の高速配達が無料になる点が好評を博しており、多くのプライム会員が病みつきになる買い物体験が出来ます。
2番めのマーケットプレイスは、同社が所有・運営する電子商取引プラットフォーム(EC)です。
アマゾン以外の第三者である販売業者が、アマゾンの市場を介してカスタマーへ商品やサービスを販売出来る仕組みです。
アマゾンが出品スペースを提供する代わりに、販売業者からは月額登録料及び販売手数料を徴収するビジネスモデルを築いています。
最後のAWS(Amazon Web Services)とは、クラウドコンピューティングサービスです。
何だかイメージし辛いですが、下記のサービスをクラウド(仮想上)で一括して提供します。
- コンピュート、ストレージ、ネットワーキング、データベース
- データ分析(アナリティクス)、アプリケーション サービス
- 管理ツール、デベロッパー、モバイル、IoT、AI
- セキュリティ、エンタープライス・アプリケーション
通常データセンターは大規模且つ維持・管理コストを膨大である為、企業にとっては重荷です。
ですが昨今、個人情報取扱をぞんざいにする訳にはいかないので止むを得ないなぁ…という難題をAWSが解決する事が出来ます。
これが結構好調で、2019年1月時点でAWSの売上高は対前年比より45%増の74億3000万ドルと報道されております。
ここで新たに4つ目の収益柱としたい事業が現在進行系で展開されております。
それは、家庭内音声アシスタント です。
『Alexa(アレクサ)』ですね、CM等でも流れているアイツです。
Googleが『OK Google』で、Appleは『Siri』を展開しており、市場のシェア争いが現在進行系で加速しております。
上記の音声アシスタントシステムを搭載した、スマートスピーカーのプラットフォーム別シェアは下記の様相です。
- Amazon Echo :70%
- Google Home :25%
- Apple HomePod:5%
アマゾン恐るべしです…業界の先駆者であったアップルやグーグルを抜き去るとは。
総評と今後の展望について
ここまで記述した内容について、株価へ確実に織り込まれていると考えています。
また、アマゾンは未だに配当金:$0を貫いておりますので、他企業であれば本来配当されるであろう金額が株価へも反映されている、とも個人的には考えております。
私も同銘柄を保有しておりますが、$2,000を目指して目下推移しております。
$2,000を突破するかどうかが一つの注目ポイントでしょう。
配当金は$0なので長期投資家からすれば旨味が無いですが、現在の好調な市場の恩恵を受けてキャピタルゲインを享受出来ている点は見過ごせませんね。
まとめ
- アマゾンの財務指標において同社が重要視しているポイントは『キャッシュ・フロー』
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収益柱事業は、
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Amazonプライム
-
マーケットプレイス
-
AWS
-
音声アシスタント『Alexa』
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直近の株価が$2,000を超えるかどうかがポイント
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